月10万円の「ゆとり」、どう準備する?〜投資で備える現実的なシミュレーション〜
「老後に月10万円×25年=3,000万円必要」と聞くと、思わずひるみそうになるけれど…
実はこの金額、すべてを貯金で準備する必要はありません。
長期・分散・積立のインデックス投資を前提にすれば、もっと現実的な額で準備できます。
老後の「ゆとり費用」は、いくらあれば足りる?
【前提条件】
- 老後の25年間(65歳〜90歳)、毎月10万円を取り崩す
- 年利4%で運用(インデックスファンドなどを想定)
- 複利運用しながら、少しずつ取り崩すスタイル
この場合、65歳時点で必要な元本は約2,000万円です。
貯金で3,000万円を貯めるより、ずっと現実的だと思いませんか?
今からコツコツ積み立てたら、月いくら必要?
34歳から65歳までの31年間で、年利4%で積み立てた場合――
目標:2,000万円
➡ 必要な積立額は、月18,000円〜19,000円!
「月2万円以下で老後の安心が買える」と思えば、始める価値はあります。
この積立で得られるもの
- 老後の「ゆとり資金」=月10万円の自由なお金
- 「老後が不安…」という気持ちが1つ減る
- 投資による資産形成の習慣がつく
そして何より…
次に描きたくなる、もう一歩先の夢
「サイドFIRE」という選択肢
老後の備えにメドが立ってきたら、
「65歳まで働き続ける前提、じゃなくてもいいんじゃ?」
という発想が出てきます。
それが、サイドFIRE(セミリタイア+少し働く生活)という考え方。
仮に「55歳でセミリタイア」したい場合
条件を整理してみます:
- 55〜65歳:現役と同じく年間600万円(月50万円)で生活したい
- そのうち月20万円(年240万円)は夫婦で何らかの形で稼ぐ
- 残りの月30万円(年360万円)を資産から取り崩す
- 住宅ローンは65歳までに完済予定
この10年間に必要な資産は?
単純計算だと:
360万円 × 10年 = 3,600万円
…ですが、ここでも「運用しながら取り崩す」方式なら、
約3,000万円の資産があればOK。
つまり、55歳時点で3,000万円の投資資産が目安です。
サイドFIREは「夢」じゃない、「戦略」だ
もちろん、
- 子どもの進学
- ローンの有無
- 健康やライフスタイル
などによって、状況は変わります。
でも「計算すれば見えてくる未来」があると知っているだけで、
今の選択が、“未来の自分”にちゃんとつながると実感できます。
【まとめ】夢を数字で描くと、現実になる
最後に、ゴールまでの計算をまとめます:
🎯 老後のゆとり(65歳〜90歳)に必要な資産
- 毎月10万円 × 25年 = 3,000万円
→ 運用しながら取り崩す場合、必要元本は約2,000万円
🎯 55歳時点でその2,000万円を持っておくには?
- 55〜65歳の10年間、運用だけして増やす(取り崩さない)
- 想定利回り:年4%
- 目標:10年後に2,000万円
➡ 必要元本は約1,350万円
🎯 サイドFIREを叶えるには?
- 55歳までに必要な投資資産:
生活費用3,000万円+将来のゆとり資産1,350万円=合計4,350万円 - 現在33歳で、インデックス投資にすでに250万円ある
→ 21年間・年利4%で運用すると、将来は約600万円に増える見込み - 残り3,750万円を21年で積み立てるには…
➡ 月9.6万円の積立が必要!
今、やることはシンプル
✔ 老後のゆとり資金なら「月18,000円〜」の積立でOK
✔ サイドFIREを目指すなら「月9万円台」
✔ 目的に応じて、投資額を設計していく
次回予告:「55歳でセミリタイア」したい理由
わが家の目標は、夫婦ともに55歳でサイドFIRE。
早期リタイアとまではいかなくても、少し働きながらも心に余裕のある暮らしを目指しています。
なぜ「55歳」なのか?
それには、家族と子育てにまつわる明確な理由があります。
次回はそのことについてお話しします。
次回、最終回です。
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