【18歳の家計簿】貯金=正義。我慢すれば、通帳は増えた
家計管理について、ずっと考えてきた。
18歳で一人暮らしを始めたとき、紙の家計簿をつけ始めたのが最初。
やがてExcelに変わり、「先取り貯金」という言葉を知って、定期預金を始めた。
自分が我慢すれば、そのぶん貯金が増える。
通帳の残高を眺めるのが嬉しくて、なんだか自分が偉くなったような気さえした。
【結婚後】共働きの力で、貯金は加速
25歳で結婚してからは、夫婦の家計管理を任せてもらった。
ダブルインカムって、すごい。
毎月6〜7万円と、ボーナスの8割を先取り貯金。
1年目には188万円、2年目には143万円、貯金が増えた。
シングルベッド2台、高級マットレス2つ、加湿空気清浄機、結婚指輪、結婚記念に買った絵、結婚式と新婚旅行、軽自動車。
欲しかったものが、買えるようになった。
「よし、このまま頑張れば大丈夫」と思っていた。
【育休中】「私の我慢」だけではうまくいかない現実
そして、出産。育児。
2度の育休で、家計のかたちはガラッと変わった。
私の収入はゼロになり、代わりに給付金が2ヶ月ごとに振り込まれるように。
けれど、「私が我慢すればいい」というシンプルなやり方では、うまくいかなかった。
赤ちゃんとの生活では、必要になるものが多すぎる。
今思えば、買う必要のなかったものもたくさんある。
でも、あの頃の私は、どれも「必要」に思えた。
【貯金1000万円の落とし穴】目的を分けて見えた“足りなさ”
育休1回目の終盤、夫婦の貯蓄は700万円を超えていた。
その頃の私は、なんだかちょっとした“お金持ち”気分だった。
「私、家計管理じょうずかも」って。
でも、その金額の中に、教育資金も老後資金も含まれていた。
つまり、目的のない“ただの貯金”。
育休2回目では、世帯資産の棚卸しを始めた。
保険を見直し、口座を整え、株式投資にも少しずつ挑戦。
そして、気づいてしまった。
1000万円じゃ足りない。全然足りない。
人生の三大支出、住宅・教育・老後を考えると、貯金はスタート地点にすぎなかった。
それから、貯蓄の目的を細かく分けて管理するようになった。
- 生活防衛費
- 年払い・特別支出
- 車の買い替え費用
- 子どもたちの大学進学費用
- 老後資金
それぞれの目標金額と達成期限を出していくと、「全然足りてない…」という現実が見えてきた。
【削る家計管理】予算を決めてもうまくいかない理由
そこで私は、「もっと削らなきゃ」と思った。
変動費は月10万円。
外食禁止。
ルールを作って、厳しめに運用してみた。
最初のうちはうまくいった。
でも、半年もたたないうちにリバウンド。
外食が恋しくなり、食費はじわじわ膨らみ、ストレスがたまった。
「これ買いたい」と言われても、「え、それお金かかるじゃん…」とつい言ってしまう。
お金を使うことに罪悪感があった。
我慢はしてるのに、心がどんどん閉じていった。
あれ?
何のために家計管理してるんだっけ?
【制限を手放す】常識のリミッターを外してみた
その頃、「もう、予算やめてみよう」と思った。
節約のルールを全部手放して、「常識の範囲で、好きに使ってみる」という実験。
その結果――外食費が爆上がり!
たぶん、外食だけで月10万円は使っていた。
でも、不思議と後悔はなかった。
なぜなら、「あ、うちは外食が好きなんだ」とはっきりわかったから。
【答えは“外注”だった】宅配おかずで暮らしが変わった
分析すると、外食には2種類あった。
- 「あれが食べたい!」で行く外食
- 「なんでもいい、めんどくさい」で行く外食
問題は、後者。
なんでもいいけど作りたくないから、外食。
これはやめたいと思った。
でも、自炊にすると、また心の余裕がなくなる。
そんなときに出会ったのが、宅配おかずの「つくりおき.jp」。
はじめは「高そう」と思ったけど、外食と比べれば案外安い。
それに、毎週同じ価格だから、家計の見通しも立つ。
時間の余裕も生まれる。
外食って、「どこ行く?」「何食べる?」と考える時間、移動、注文して待つ時間…ぜんぶ含めるとけっこうハード。
宅配おかずでその時間を削ると、夜が穏やかになった。
それは、家族の心にも影響していた。
【本当にやりたかったこと】居酒屋がくれた“週末の幸せ”
そして、もう一つの外食。
「あれが食べたい!」で行く外食。
我が家の場合は、焼き鳥屋さんだった。
週末の夜、子どもたちを連れて、家族4人で焼き鳥屋さんへ行く。
「あぁ。これ、私たちずっとやりたかったんだね」って、夫としみじみ話した。
20歳で付き合い始めてから、子どもが産まれるまでの6〜7年。
居酒屋で話すのが、私たちの楽しみだった。
でも、妊娠して、子育てが始まって、それどころじゃなくなっていた。
行きたいなと思うことはあっても、「そこにお金使うのはどうなの?」と謎のプライドが邪魔をしていた。
それをやめて、ただ「行きたいから行く」と決めたとき。
頭で考える前に、心が幸せを感じる。
そんな感覚を、すごく久しぶりに思い出した。
夫がポツリと、「週末の楽しみができた」と言った。
その一言を聞いて、なんだか涙が出そうになった。
【結論】未来と同じくらい、「今」も大切にする
その日から、我が家は変わった。
「好きなことにはお金を使おう」
「いらないものにはお金をかけない」
そんな風に自然に考えられるようになった。
遠い未来のためには我慢できなかったことも、“今を大事にする”ことで、ちゃんと我慢できるようになった。
家計管理って、節約でも、我慢でもない。
「今と未来を、どっちも大切にすること」
頭ではわかっていたけど、やっと体感できた気がする。
家計管理、奥が深い。
コメント